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「転職の思考法」を読んだまとめ【転職する前に読みましょう】

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「転職活動に役立つ本を知りたい・・・」

「転職の思考法って本をよく聞くけど、どんな感じなの?」

 

今回はこんなお悩みを解決していきます。

私も転職活動で、この本にはとてもお世話になりました。もし読まずに転職しようとしていたとすると少しゾッとします・・・

前半では本の概要を解説しつつ、後半では本の要約を解説していきます。

では、早速いきましょう!

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転職の思考法の概要

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まず転職の思考法を書かれたのは、北野唯我(きたのゆいが)さんです。神戸大学経営学部卒業されて、博報堂で経営企画・経理財務で働かれています。その後、ボストンコンサルティンググループを経て、ハイクラス層を対象とした人材ポータルサイトを運営するワンキャリアに参画しています。

かなりハイスペックな経歴で、ご自身も転職の経験があるので、とても信用できる内容になっていますね。

北野さんの思いとしては、

  • どうやって一生食べていくか?
  • どう自分のキャリアを作っていくか?
  • 自分の職業人生をどう設計していくか?

その前提に立った、長期的な視点からの本質的な悩みに答えていきたいとのことです。確かに転職って今まではあまり一般的なものでなかったので、こういった本質的な問いに答えらる人がそもそも少なかったはずです。

しかし、今後の世界はこういった本質的な考えが大事になってくるということですね。

そして、「全ての人がいつでも転職できる状態」を作り出したいと言われています。そこで大切になってくるのが、うわべの「転職情報」でなく、情報を見極める「思考の軸」であると書かれています。

本を普段から読まない方にも読みやすいように、物語形式で書かれています。ただずっと文字が並べられていても、眠くなったりしてしまいますが、物語形式だと非常に読みやすいです。

どんな物語かと言うと、

-あらすじ-

主人公は、30歳のサラリーマン青野。彼には、特別な専門性がなく、出世コースも先細りになり、今後の仕事人生にぼんやりとした不安を抱く。

そんな時に、敏腕キャリアコンサルタントの黒岩に出会う。

彼は、この国の人材会社、転職エージェントに強い嫌悪感を抱いてる。そんなコンサルタント黒岩がサラリーマン青野に対し、「一生食べていくための方法論(=転職の思考法)」の教えを授ける。

といったストーリーになっています。目次は以下の通りです。

-目次-

1章 仕事の「寿命」が切れる前に伸びる市場に身を晒せ
2章 「転職は悪」は努力を放棄したものの言い訳にすぎない
3章 あなたがいなくても会社は確実にまわる
4章 仕事はいつから「楽しくないもの」になったのだろうか

転職における思考法だけでなく、

  • 会社の人間との付き合い方(組織の論理)
  • パートナーへの説得
  • 適職を見極めるヒント

など、かゆいところにも手が届く内容になっています。

転職の思考法のまとめ

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時間がなくて、なかなか本が読めなかったりする方もいると思いますので、私の経験も踏まえて大切な部分をまとめていきます。

市場価値(マーケットバリュー)とは?

「マーケットバリューは①技術資産 ②人的資産 ③業界の生産性の3つで決まる。」

出典:転職の思考法 p32

転職でよく使われる「マーケットバリュー」という言葉。それを明確に定義しています。マーケットバリューとは会社内の価値でなく、社会全体での自分自身の価値を考えたものになります。

ずっと同じ会社で働いていると、どうしても視野が狭まり、社内のことに目が向きがちです。ですが、社内のことばかりにフォーカスしていると、社内では価値が高いかもしれませんが、社会全体で価値があるかと言われるとそうは言い切れません。

自分自身のマーケットバリューを高めていくためには、「技術資産」「人的資産」「業界の生産性」を理解し、追求していくことが必要になります。

この三つを結んだ箱が大きいほど、給与の期待値は高く、小さいほど給与は低い。そして、理想的なキャリアは少なくとも二つ以上が高い。

出典:転職の思考法 p35

そして給与というのも、マーケットバリューによって決定されます。マーケットバリューの高い人材は、どこの企業からも人気物件なので、必然的に給与も高まっていくことになります。

ただ、1つを突き詰めるよりも、理想的なのは2つ以上を高めていくことだと書いてあります。1つだけですと年収にも上限が見えやすいですし、リスクヘッジの観点からも2つ以上を高めるようにしていくことが大切です。

伸びるマーケットへシフトする

技術資産も人的資産もない人が選ぶ際は、選択肢は実質二択だ。ひとつは①生産性がすでに高い産業。もうひとつは②エスカレーターが上を向いている産業だ。反対にダメな選択肢は、生産性が低くて、かつ、成長が見込めない産業で働くことだ。永久に豊にならないからな。

出典:転職の思考法 p49

先ほど説明した技術資産や人的資産が、すでに築いている方は良いですが、なかなかそんな人も少ないかと思います。そういった際に、やることは業界の生産性でポジショニングをしろということです。

年収の高い人と低い人で、仕事量が倍以上違うかと言われるとそうではありません。どれだけ生産性の高い産業に身を置いているのか、どれだけ生産性の高い仕事をしているのかということです。

よほどの熱意や、願望があるのであれば、衰退産業で働くことも良いと思いますが、市場価値を上げたり、年収を上げたい場合は必ず成長産業で働く必要があります。

会社選びの基準

成長環境を求める人もいるし、安定だけを求める人間もいる。だが、大人数の人間は、三つで考えるのがベストだ。

1.マーケットバリュー
2.働きやすさ
3.活躍の可能性

出典:転職の思考法 p102

いざ転職すると決めても、星の数ほどある求人情報から、どこに応募していけばいいのかが一苦労だったりします。そこで選択する基準としては上記の3つを考えるべきと書かれています。

自分の強いこだわりがあるのであれば、それも基準に加えた方がいいですが、ない場合は上記の3つを意識して会社を選んでいきましょう。マーケットバリューや働きやすさも大事ですが、結局はその職場で活躍ができないと自分の実績や経験が積まれていきません。

現場の社員への質問や、活躍している人物の特徴などを質問することで、本当に自分が活躍できそうなのかも見極めることが大切です。

やりたいことなんて必要ない

人間には2パターンいる。そして君のような人間には、心から楽しめることなんて必要ないと言っているんだ。むしろ必要なのは、心から楽しめる「状態」なんだ。

・to do(コト)に重きを置く人間
何をするのか、で物事を考える。明確な夢や目標を持っている。

・being(状態)に重きを置く人間
どんな人でありたいか、どんな状態でありたいかを重視する。

出典:転職の思考法 p214

自分のやりたいこと、つまり夢や目標を持っていた方が良いというイメージがあるかと思いますが、そんなものは必要ないと書かれています。

夢や目標があれば、それはそれで素晴らしいですが、なくても悲観的になる必要はありません。ただの価値観の違いなので、beingに重きを置くタイプであれば、仕事を楽しむために自分の得意なことに焦点を当ててみたり、適切な難易度で達成していく爽快感を得ていけばいいのです。

特にこれからの時代は「個人のブランド」が大事になってきます。自分にレッテルを貼り、自分らしいブランドを確立していけると今の会社だけでなく、全体としてマーケットバリューも高まっていきます。

 

正直、転職を考えてない人も、転職を考えている人も絶対に読んでおくべき一冊です。

そもそもキャリアに関する教育なんて、受けたことがない人がほとんどなはずです。ただキャリアについて理解しておかないと、今後の人生を盲目的に歩いていくことになります。

人生100年時代と言われる中で、人生の仕事に対する割合どんどん大きくなっていきます。キャリアについては、必ず正しく理解しておくようにしましょう。

別の記事でも違った目線から解説していますので、まだ読んでない方はぜひ読んでみてくださいね。

 

今回は以上!

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